捨てられてしまった金庫の行く末とは

k_061私の両親が経営する八百屋の金庫は、同じ商店街にあるカギ屋さんで購入したものだ。この鍵屋さんはもちろん鍵を売ったり直したりもしているそうだけど、金庫も取り扱っているんだそうだ。そして金庫についてうちにも色々アドバイスしてくれる。彼に初めて聞いたのだが、金庫にも寿命があるとのことだった。その年数は20年らしく、我が家の金庫はとっくにその寿命を超えていた。金庫なんてちゃんと鍵が閉まればいいのでは?と私は思っていたのだけど、耐火金庫は20年経つと中に入っている耐火材の水分が気化してしまうため、耐火性能が低下してしまうんだそうだ。商店街という場所がら、一度家事になってしまうとあっという間に火が燃え広がってしまうという危険がある。先日も近所でボヤ騒ぎがあったとき、市内の消防車全てが稼働したくらいだ。商店街で商売をしている以上、火事という言葉には敏感になってしまうのである。

新しい金庫が来たのはそれから1週間ほどしてのことだった。買おうかどうしようか迷っていた両親だったけれど、やはり新しい金庫は安心感がある。もし商店街で火事があってもきっとうちの財産を守ってくれるだろう。

それまでうちが使っていた古い金庫は、鍵屋さんが引き取ってくれることになった。そこからさらに懇意にしている廃品回収業者に引き取ってもらうらしい。金庫って普通に燃えるゴミで捨てられるの?と聞いたらオヤジに「バカか、お前は」と言われてしまった。金庫の中には耐火材やらコンクリートやら色々な物質が含まれているため、解体して分別しなくてはならないのだそう。ひょえ~!金庫を捨てるって面倒くさいのね!

それでも20年以上我が家の財産を守ってくれた金庫くん。最後に鍵屋さんに引き取られる前に、私は何となく我が家にある古いカメラで写真を撮ってみたのだった。